戦隊物の秘密メカといえば、俊敏なる機動性を持ち、空を飛ぶとか、少なくとも華麗なるジャンプぐらいはできなくていはいけない。
ということで、めんたい初号機もそのジャンプ能力を試してみた。
特別に設けられたジャンプ台。そしてジャンプ台の先には、めんたい初号機のジャンプ成功を決して疑っていない隊員たちが寝そべっている。
予定では、華麗にジャンプしためんたい初号機は、その寝そべる隊員達の遥か頭上を飛び越えて向こう側の着地台に着地することにになっているのだ。
「成功するのだろうか…」
一瞬の不安が頭を過ぎったが、弱気になれば機体操作に迷いが生じてしまう。Redは思い直して操縦レバーを握り直した。
「Ready Go!」
掛け声とともに、めんたい初号機はジャンプ台に向かってスタートした。徐々にスピードが増していく..とそのとき、一瞬の静寂を感じてめんたい初号機は空中に飛び出した。
「よし、このまま着地を決めてくれ!」
そう感じるのと同時に鈍い衝撃音が機内に響く。そしてその後に激しい着地の衝撃が機体を襲った。
「やったぁ。成功だぁ」
鈍い衝撃音がちょっと気になったが、それも成功した喜びによってすっかり忘れてしまっている。 Redは成功の喜びを分かち合おうと、機体の外に出て、他の隊員の名前を呼んでみた。
「おーい。アフロー。やったぜ!」
しかし、その声に答える者はいなかった。